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私立高校の選び方(指定校枠)

私立高校の考え方その2。

指定校枠が豊富な私立高校を選ぶ、という考え方があります。

指定校枠とは、

大学が高校に送る、指定校推薦の数のことです。

例えば、同志社大学が、大谷高校に

「そちらの高校に経済学部の推薦枠を1名渡します」という形で指定校枠が渡されているとします。

それを聞いた大谷高校の生徒の中で、同志社大学の経済学部に行きたい子が希望するわけですね。

ここで、希望した校内の生徒たちとの間で指定校推薦枠を勝ち取れば、大谷高校から推薦されるわけです。

この校内推薦に通れば、ほとんど落ちることはありません(絶対ではありませんが)。

メリットとしては、学科の受験なしで、大学に入れること。

それから、早い時期(9月)に大学が決まること。

指定校推薦枠のメリットはこの2点です。

私が見てきた中でも、大谷高校から関関同立に行った子がいますが、これが典型的な成功例ですね。

それに、私立高校に来る指定校推薦枠は、生徒の数よりも余っていることもあり、最低限どこかの大学には決まることが多いです。

附属校との違いは、附属校は、決まった大学にしか行けませんが、

指定校推薦を使うと、さまざまな大学から選べること。

また、指定校推薦は成績順で勝ち残りが決まるため、

緊張感もあります。定期テストや日々の勉強も頑張ることでしょう。

デメリットとしては、

指定校推薦は受かるかどうか読みにくい面があり、自分の成績がいくら高くても他の高い子と希望が被れば負けてしまうこと。

また、自分の行きたい大学の学部が自分の受験年にあるとは限らないこと。

それから、やはり一般受験で受かるための学力はつきづらいこと(最初から一般を見据えている子と比べると)。

あとは、ギリギリでその私立高校に入って、成績がとても悪いと、どこにも指定校推薦枠がもらえないこと。

余っているとは言いましたが、どの大学にも基準があります。

一定以上の成績を取れていない子には、たとえ数が余っていても大学には推薦されません。

私が見てきた指定校推薦枠が豊富な私立高校の特徴としては、こんな感じでしょうか。

附属校よりは緊張感がありますが、附属校よりはリスクとリターンの振れ幅もある。そのような印象です。

どちらかというと、要領良く通知表を取ることが上手な子、定期テストをしっかりと取れる子、が得をすると思っています。

大谷高校を例に出しましたが、このあたりで言うと京都橘高校、東山高校、聖母学院高校、なども指定校枠が豊富です。

その高校の雰囲気が気に入るのは前提条件として、部活動も充実させて、定期テストはしっかりと取れる余力がある子にはおすすめです。

あまりギリギリで入ってしまって、その後に勉強をしないと、最悪の場合大学に行けないこともあるので、こういうケースは慎重に考えてほしいと思います。